被害の状況や規模や場所・害虫の種類・樹木や草花の種類・薬剤の形状や
一般に5~7月と9~10月が1年の内で一番多いとされています。
害虫名 | 発生時期 | 症状 | 防駆除法 |
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アブラムシ | 3~11月 | 葉や新芽、新梢、蕾、花などに群れて寄生するものが多く、甘露を出し植物がカビを生じる。これによりすす病やウィルス病を誘発することもある。他に根に寄生するものや葉に虫コブを作るものなどもいます。 | スミチオン乳剤1000倍液、オルトラン粒剤を土壌に施す。 |
カイガラムシ | 周年 | 樹木類につく害虫では最も多い害虫です。貝殻のような殻を被っていることが多いことでこの名前がついていますがロウ物質や粉状の物質で覆われたりして塊になり寄生しているものもいます。 | 5月~7月の幼虫発生期にアクテリック乳剤500倍~1000倍液を散布。ボルンなどの殺虫剤 |
ハダニ | 4~11月 | 肉眼では見えない害虫で、葉や花弁に針に似た口を差し込んで養分を吸っています。その跡が小さな白色や褐色の斑点を生じる。 | ベニカX乳剤など |
アザミウマ(スリップス) | 乾燥・高温時期に異常繁殖 | 花弁や葉の色がかすり状に抜けたり、しみや褐変が現れたりします。 | ベストガード粒剤など |
コナジラミ | 一年中、発生を繰り返すこともある。 | 体長が2~3ミリと小さく、群生している。卵や幼虫はうす黄色の楕円形をしています。成虫は白色で植物を揺らすといっせいに飛び立ちます。葉や花に甘露を出して植物の生育を悪くさせます。 | オルトランDX粒剤、ベニカグリーンVスプレーなど |
グンバイムシ | 特に多い時期は春先 | 葉裏に体長3ミリほどの成虫が群れて寄生し吸汁しています。葉の表面は白いかすり状になります。病害やハダニの害とよく似ていますので注意してください。成虫の羽が行司の持つ軍配の形に似ていることからこの名前がつきました。 | スミソン乳剤など葉裏までていねいに散布する。 |
カメムシ | 4~11月 | 特に被害が多い豆類や果樹に幼虫・成虫が寄生し吸汁する。茎などに寄り集まって植物の養分を横取りするため、株が弱ったり枯れたりする被害があります。 | アクテリック乳剤 |
センチュウ | 3~10月 | 根に寄生して養分を吸い上げるネコブセンチュウとネグサレセンチュウは色々な植物に最も多く被害を与えています。1ミリ以下の体長で土の中で生息しているため、肉眼では確認できません。寄生された植物は生育が乏しく、下葉が枯れてきたりします。株を抜いて根を見ると大小のたくさんのコブができていたり、根が腐って少なくなっていたりします。 | バイデート L粒剤など |
ネダニ | 1年中被害の可能性がありますが、高温期は被害が大きくなります。 | 土の中で繁殖している害虫で主に、球根草花に虫が多数群がり被害を及ぼす。株をひいて根を見てみると鱗片や細根が腐ってありません。球根を貯蔵中にもネダニが寄生する場合があります。 | アクテリック乳剤など |
松 特有の害虫(上記害虫も発生する) |
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害虫名 | 発生時期 | 症状 | 駆除方法 |
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マツカレハ マツケムシ |
5月〜6月頃 幼虫 7月〜9月頃 成虫 |
春に幼虫が針葉を食害し、被害部分が褐色になって枯れる。幼虫は成長すると体長70ミリから80ミリの大きく育つので全葉を食いつくされます。このようになると樹勢も衰え、樹が枯れてしまう場合もあります。産卵は針葉上で行われ、塊になっていますので発見しやすいといえます。 | 薬剤防除として若齢幼虫の9月頃に散布する。アディオン乳剤2000〜4000倍液、デミリオン水和剤4000〜6000倍液などが有効。 |
マツノマダラカミキリ マツノザイセンチュウ |
年間を通じて発生するが8月が多い | 松の再重要害虫です。成虫の暮らす森などが近い場合発生しやすい。成虫のカミキリが松の枝をかじって食べる時に幼虫のザイセンチュウが松の傷口から樹帯内に侵入する。その後樹体内で移動・分散し、吸汁しながら徐々に繁殖します。よって樹は衰弱し枯死します。被害の進行速度が早く、褐変し始めた時はすでに手遅れです。 | 松を健康に育てる事が大切です。成虫のカミキリが樹に傷をつけ産卵しても、健康であれば樹脂がたくさん分泌され産卵ができません。
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